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青春VAN日記43

新宿三越の巻 その5(1975年秋)

私が三越紳士服部長と仲が良い、という評判が立ったおかげで、仕事が大変やり易くなっていった。

まずはレイアウト、陣構えである。売場内において、アイテム別にばらばらに置かれているVANKentの商品群を、関連販売しやすいようにまとめなくてはならない。

ヨーロピアン物中心の商品展開の中で、トラッド系商品を集中させるレイアウトを考えて、レポートを伊東主任に提案した。そしてトラッド系商品群の“マスト”として、我がVANKent用に2坪ほどの場所を所望し、コーナー“的”展開を希望した。

数日後、三越側の検討の結果、OKの返事が出た。(部長のお力添えに感謝。)

さっそく、畳1枚ほどのディスプレイ台を作り、マネキン人形やテグスを一切使わない、

ボディと小道具を使った、Kentシンメトリイ・ディスプレイを飾りつけた。Kentかんばんを取り付けた。本社販促の力は借りなかった。私物のアンティークを持ち込んで、閉店後の売場で一人で作業していると、いつしかVANメンバー達も手伝ってくれた。

三越においては、勉強会は行わなかった。入社2年生であるメンバー達のプロパー販売テクニックはすでに他メーカーを上まわっていた。私自身も同じ立場、同じ目線で、1からの販売を開始した。

VANのメンバー達の販売力はもともと素晴らしいものがあった。堀田、小堺、清家君達は、互いに売場での立位置を確認しあい、客の流れに対し連携プレイで接客していく。動きが抜群に良い。(私の販売方法では、最初は顧客作りから始めるので、どうしても売上数字に結果が出るまでには時間がかかる。)
当然、個人売上で身内と競おうとは考えなかった。むしろ彼らが、より個人売上を上げるように、売場作り、商品確保、得意先との折衝、計数などの黒子に努めた。そして、彼らが売上数字を上げると褒め称えた。

一月ほど立つと、売場におけるVANグループの売上金額は急上昇してきた。彼らも個人売上西武1位の私を上回る個人売上をあげて溜飲を下げてくれたらしい。

売場内で人気のある、ジャニーズ系の堀田君が話し掛けてきた。

「横田さん、ジャズが好きみたいですけど、僕の友人でジャズの店の息子がいるんですが、皆でいっしょに飲みに行きませんか?俺よく分からないので、ジャズ教えてください。」
「いいねえ、なんていう店だい?」

「歌舞伎町のJazzワーク・ショップって言うんですが。」
「あ!あのボーカルで有名な店じゃない。喜んでいくよ!」

(当時は、新宿ピット・インを筆頭に、DIGとかDUGとか沢山の店があったもんです。
後に出会う事になるあのタモリ氏が赤塚先生に声掛けられて東京へ出てきた頃でした。)

「さあ、HUMANRELATIONをつくるぞ!」

さっそく、閉店後、皆でワイワイと歌舞伎町へと繰り出したのでありました。                                                       
                            つづく




1983年、アイルランド旅行での石津社長と横田君。
アイルランドにも関わらず、日和も抜群だし、

ただ横田君の足元がなぜ濡れているのだろうか・・・???





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