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続・青春VAN日記102

ケント社の巻 その691985年夏)

<アイリッシュセッタークラブ・アメリカ横断旅行③>


53丁目NYヒルトン36階スィートの朝の目覚めは実に快適だった。


眼下には摩天楼の世界が広がり、遠く貿易センタービルが見えていた。


Hilton NewYork眼下のView
6th Ave ,W53rd Stの交差点かな?
Lincoln Hwyより今は無きWorld Trade Centerと
World Financial Centerを望む


FMのスイッチを入れた途端、聞き慣れたボーカルが流れてきた。


We’ve got one day here and not another minute

To see the famous sights
Well’ find the romance and angel waiting in it
Beneath the Broadway lights
But we’ve only one day
So what we like the best are the night


New York, New York

A hell of town
The Bronx is up but the Battery’s down
The people ride in a hole in the ground
New York, New York
It’s hell of a town
Such a wonderful town・・・・・・・・・


ああ、私は今、ニューヨークにいるのだ!
なんともタイムリーなニューヨーク最高のBGM
その曲は、シナトラのニューヨーク・ニューヨークだった。


(※NYには数十のFM局が有り、それぞれが異なったジャンルを専門に放送していた。
ニュース局がニュースばかりを流すのみならず、その音楽局たるや、
クラシックやジャズやポップス等のおおざっぱな分類だけではなく、ジャズ系だけでもスイング・モダン・ボーカル・フルバンド等に分かれ、そのうえ年代別・傾向別にいくつもの多局で放送しており、どこを聞いても同じような若者音楽しか聞こえてこない日本のFM音楽事情とは、大きく異なっていた。

ベーシーだけを、エラだけを、シナトラだけを、プレスリーだけを・・・、
1日中・流している局があったのだ。これなら有線放送もいらないのだ。
まことに羨ましいかぎりだった・・・。)


さて朝食は、近所のカフェ・アストロで爽やかに済ませ、一同は“自由の女神祭り”の飾り付けがされたヒルトンロビーに集合した。

2日目は、まずはバッテリーパーク・ウォール街・フルトンマーケットのロワ―・マンハッタン観光からであった。


私の外国での散策はいつも街の歴史と地図を確認する事から始まる。
まずは街の成り立ちや形態を頭に入れておかないと、地域の社会文化とファッションとの関連が分かり難いからである。


ニューヨークは、
マンハッタン・ブロンクス・ク―ンズ・ブルックリン・リッチモンドの五つの地区からなっているが、中心は何と言ってもマンハッタンだ。

マンハッタンは、東西約4Km南北約20Kmからなる細長い島であり、その語源は先住インディアン語MANNA-HATA(丘の多い島)である。

ハドソンリバーとイーストリバーに挟まれた縦長の島とは・・・、

1524年、
イタリア人探検家ジョバンニ・ダ・ヴェラザーノが、マンハッタン島を発見する。
(コロンブスの32年後である)

1609年、
英探検家ヘンリー・ハドソンのマンハッタン調査報告を聞いたオランダ商人が新大陸経営に興味を示しだす。


1616年、
欧州の宗教改革・宗教戦争で迫害を受けた清教徒信者が、オランダ商人の船によって、初めてマンハッタンに上陸する。


1620年、
メイフラワー号事件をきっかけに清教徒達が新大陸移民開始。

多人数の信者がケ-プコッドを目指す。


1626年、
当初はオランダ植民地ニュー・ネーデルランドと呼ばれたマンハッタン島は、なんとオランダ西インド会社によって先住民・レナぺ族を騙してわずか24ドルの金額で、買い取られたと言う。

1664年、
イングランド国王の弟・ジェームス2世がこの地を制し、
ニュー・ヨークの名に改名した。


・・・そして西欧人のイギリス・フランス・スペイン・オランダ・スウェーデン等の各国による新大陸侵入が始まった。

移民達の手によるマンハッタン開拓は南端の地から始まって行った。

<マンハッタン南部の古地名>

・インディアンとの交易で“木球競技”が行われたという言われのボウリング・グリーン。

・砲台が造られたことに因むバッテリー
(砲台)・パーク。

・貴重な産物・ビーバー毛皮が取引されたビーバーストリート。


・初の石畳道が造られたという由来のストーン・ストリート。


・オイスターの殻を敷いて造られたパール・ストリート。


・外敵を防ぐために木製の壁が並んでいたウォール・ストリート


・波の荒い日は海水を被っていたウォーター・ストリート


・蒸気船を発明したロバート・フルトン名に因むマーケット・・・etc


18世紀、イギリス本国の植民地支配・課税問題に苦しむ英国系移民達は1773年ボストン茶会事件で反旗を翻し、1775年、独立戦争が始まった。

この間、マンハッタンはイギリス軍によって占領され、その司令部がここに置かれたことによって、戦争後は連邦政府設置の場所となった。

よってジョージ・ワシントンの初代大統領宣誓式・権利の章典の行われた
ニューヨークは独立後の合衆国・初の首都となったのである。(合衆国首都は、1790年にはフィラデルフィアに移り、また1800年以後は合衆国首都設置法により、ワシントンDCが恒久首都となった。)


ニューヨーク・マンハッタンはその発展に伴って、南から、ダウンタウン、ミッドタウン、アップタウン、の三地域に拡張していったが、まずは歴史のダウンタウン見学に続いて、現代の代表的な米国風景を見る事が出来るのはミッドタウンだ。

マンハッタン島は、大体において碁盤の目のような通りから成り立ち、縦の通りがアベニュー、横の通りがストリートといわれているが、日本人はアベニューを○番街、ストリートを○丁目と訳した。

北のハーレムからセントラルパークに沿って南のブロードウェイまでマンハッタンのほぼ中央に位置する大通りがフィフス・アベニューだ。

この五番街は東京で言えば銀座通りである。

エンパイアステートビルのある34丁目から、有名な42ストリートを抜けセントラルパークぎわの59丁目あたりまでがミッドタウンだ。
ここには日本の洒落者を気取る男女達が憧れる高級服飾専門店の全てが軒を並べていた。

(※嗚呼!あの若き日にMC4070号あたりで夢中で読んでいたNY記事。小林泰彦・星野醍醐郎・伊藤紫朗・児山紀芳・長谷川元さん達の名文章が想馬灯のように思い出されてくる。)


そして、フィフス・アベニューの1ブロック東側の通りこそが・・・、かのアイビーボーイ憧れの地、マジソン・アベニューであった。




                            
     
                     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく





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