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続・青春VAN日記42

ケント社の巻 その9(1982年)
<青山トラ次郎・営業旅情⑧>

かつてのKentのTVコマーシャルの名曲、
WHAT A DIFF'RENCE A DAY MADE
           DINAH WASHINGTONMERCURYSFX-10556M

・・・77年春、青山356販促部室の社内プレゼンにおいてこのデモ曲を耳にしたKent営業社員・ジャズ好きの私は感動した。

今秋のKentTVコマーシャルによくぞこの名曲を選んだものだ!と。

ダイナ・ワシントンは、ベッシ―・スミス、ビリー・ホリデイと並んで黒人女性歌手のビッグ・スリーだが、クリフォード・ブラウンとの素晴らしいセッションや、数年前のダイアナ・ロスが演じた伝記映画にもかかわらず、日本では知名度が低かった。

よりによって、知る人ぞ知るこのスタンダードの名曲、
邦題「縁は異なもの」をKentCMに使うとは!

いったい「縁は異なもの」とは、なんと味のある意味深い曲名だろうか!日本中のトラッド仲間達が、Kentの“縁”で出会いを広げていったまるでそのテーマとも言うべき曲名だ。

私は、改めてVAN販売促進部の趣味の良さに感動し、
その見識の深さを実感したものだった・・・。



そして私は長崎において「縁は異なもの」の感慨を味わう事が出来た。

・・あの青山PICKUP店の開店初日以来の顧客、青山外苑前郵便局の“太田さん”と長崎で再会したのである。

VAN再建に数々の御協力をして頂いた太田さんは、昨年の勤務移動で故郷の長崎に帰られていた。・・・江戸の仇(御礼)を長崎で!


連絡の取れた太田さんは、あの“思案橋”で待っていてくれた。トレードマークのアイビーカットは少しも変化していなかった。

福砂屋本店でじっとりと重量感のある本家カステラを味わい、雲竜亭の餃子で乾杯し、一二三亭で水炊きとおじやをたらふく御馳走になってしまった。懐かしい再建仲間との出会いはあまりにも美味かった!


私には、長年の販売生活のお陰でたくさんのお客様が出来ていた。だから、初めての見知らぬ街を一人で歩いていてもどこかに知り合いがいる様な気がして、けっして孤独ではなかった。


よーし今度は、営業活動で日本中に“トラッドの縁”を広げよう!
・・・太田さんは出張中の私を、そんな気持にさせてくれた。

“WHAT A DIFF'RENCE A DAY MADE”であった。


・・・それにつけても、単なる1アパレル企業の創ったブランドがその商品と思想とポリシーで、日本中にこれほどのたくさんの“縁”を創り上げていたとは!

・・・全国出張の旅を始めたばかりなのに、あらためて石津先生とVANの偉大さを思い知る私であった。


さて、長崎駅も繁華街からは離れた場所であった。目指すメンズショップかねやす様は、浜町アーケード街にあった。

タクシーを眼鏡橋で降りるとすぐ目の先の距離であった。
なんと、かねやす様は予想以上の大規模綜合ファッション店であった。



眼鏡橋


大きなビルディングの企業を見ると、旧営業時代の苦しい思い出が甦る。



かつて都内の大規模小売店様には、たくさん勉強させていただいたが、通例、大規模店は、個人営業のオーナー店とは異なり、巨大組織でありその商談はオーナー店のように簡単には行かない。

一般的には、大規模店の仕入れ担当者になるほど、大組織力をバックに力ずくの商売をするのが常である・・・。


しかし、勝手な心配は、全くの取り越し苦労だった。
牧尾社長を出迎えた㈱かねやす様の濱野専務と瀬戸口部長は実に紳士的な人の情のわかる文化人だった。

先輩方3人の会話には笑い声があふれ、まるで昔の同級生に出会った友人同士のようであった。・・・その姿は、かつてのVK営業社員達が、お客様店と家族付き合いの“いい仕事”をしていたことを物語っていた。

一段落の後、私も自己紹介させていただき、会話に入れさせて頂いた。


牧尾社長の商談はさすがだった。あっと言う間に契約を済ませ遊びとよもやま話になってしまった。まさしくⅤ社営業の大先輩!その話術は、長年の信用のみがなしうる営業の達人の姿であった。

かねやす瀬戸口部長は、さすがに旧VAN時代のVK営業所をよくご存知のお方で、牧尾所長の偉大さを改めて教えて頂くと同時に逆に励まされてしまう私でありました。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく









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