▼2013年、11月18日(月)
今日18日から福島第一原発4号機・燃料プールから燃料棒取出しが行われる。
ご存知のようにこのプールには使用済み、未使用併せて核燃料棒が1,533体 ( 内使用済み燃料が1,331体 ) 冷却され続けている。
しかし、原子炉建屋躯体そのものの耐久性が大地震の揺れや周囲の爆発、そして津波などによる損壊で脆弱となり、いつ崩れ落ちるとも限らない状態が続いている。
万一使用済み核燃料が建屋内プール崩壊などで空気中に曝露された場合、一説によるとチェルノブイリ事故の10倍もの放射線が放出されかねないとの事。従って燃料棒取出しは緊急事案として準備がなされてきたわけです。
しかし、この取り出し・移動・移設作業にも大変な危険が潜んでいる事を週刊朝日11月22日号
『 東電が隠す放射能拡散、これだけのリスク 』 という記事の中で詳細に語られています。
ほんの一部を書き出してみると、
『 “ いよいよ4号機核燃料の搬出が開始される ”
廃炉に向け、避けて通ることのできない重要なステップだが、一歩間違えば収束どころか、“ 殺人兵器 ” と化した放射性物質が拡散する危険性さえある。
とりわけ危険なのは使用済み燃料が持つ「超高線量」だ。
・・・・・原子力規制委員会は、「 使用済み燃料の健全性は確認できないが、燃料は十分に冷却されており、破損が生じても周辺公衆への被曝線量が十分小さい
」 として燃料取出しを認めた。
この規制委の判断に元東電原子力技術者の小野氏は異議を唱える。
「 東電時代、原子力技術課の人から教えてもらったのは、
《 使用済み燃料が空中にあれば、近くにいる人は全員即死する 》 でした。
そもそも冷えたからといって放射能がすぐになくなるものではありません。
規制委の田中氏は実態を知らず、昨年試験的に取り出した新燃料の2、3ミリシーベルト程度という数値が使用済み燃料にも当てはまるとおもっているのではないでしょうか
」
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福一4号機を製作した日立製作所がまとめた資料によると、
使用済み燃料の表面から放出されるガンマ線はおよそ毎時2万シーベルト。
( 2万Sv/h=2千万ミリSv/h=2百億マイクロSv/h、
因みに事故後東京周辺では通常0.05~0.3マイクロSv/h前後程度 : 自然放射線を含む )
経産省所管の原子力安全協会資料では表面線量は毎時10万シーベルトに及ぶ。
東電への確認では、控えめ数値をあくまでも目安として回答してきたが、それでも毎時1千シーベルトだった。
バラつきがあるのは、冷却期間によっても線量が変わるからだ。
人は、7シーベルトの急性被曝でほぼ100%死亡する。
小野氏は続ける。
「 すでに数年冷却されていることを差し引いたとしても
数千から数万のオーダーで放射線を出していることは間違いありません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」 』
取り出しにかかる日数はおよそ1年間・・・!
この間、大地震やフィリッピンを襲ったような猛烈な台風などの天変地異がなく、想定外の事故も起きず、さらに指示ミス、疲労などによる人為的なミスもなく、現場作業者の被曝事故もなく、さらにさらに、プール内の小落下物などによる障害もなく、そして事故前既に破損している事がわかっている3本の燃料棒も、何もかもすべて無事に、取り出し、移送し、既存の別プールへの設置その後の乾式キャスクに置き換える作業が完了する事を、
・・・・・ただただ祈るばかり・・・・・です。 ( 4号機燃料を乾式キャスクに移設終了するのに何年かかることやら )
追記 :
ひょっとすると、こんな原発関連の情報も、 “ 特定秘密保護法 ” とやらで秘匿されてしまうのでしょうか?
また情報収集しようとした人間は罰せられるようになってしまうのでしょうか・・・?
そしてネット上でこのような事を述べる人間も取締りの対象となってしまうのでしょうか・・・?
『 憲法九十六条改定・・・・・、強いては憲法改定・・・・・、集団的自衛権積極推進・・・・・、
法制局長官人事・・・・・、特定秘密保護法案制定推進・・・・・、NHK会長人事・・・・・、
文科省による小中高・社会科教科書検定基準の見直し・・・・・、戦後レジームからの脱却・・・・・・・・・・』
等々挙げればキリがないほどに・・・・・・・・・、安倍政権の目指す方向が見えてきます。
果たして途中放棄した前安倍政権時代謳いあげた 『 美しい国 』 の本当の姿は・・・・・??? |
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記 : 11月18日
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