青春VAN日記37
<横田店長の販売社員トラッド教育講座>
男のカッコ良さとは
ここで、皆さんに質問です。
皆さんはカッコ良くなりたいですか・・・?
それでは、「格好が良い(悪い)」と言うことはどんなことを言うのでしょうか?
顔がいい事ですか?
足が長いことですか?
仕事や勉強やスポーツが出来ることですか?
女性にもてる事ですか?
流行をいち早く取り入れることですか?
高価な舶来品を身につけることですか?
ベンツに乗ることですか。
立身出世して、金持ちや国会議員になることですか?
これらはどれもが皆、集団の中で“目立つ事”のように思えます。
どうやら“社会の中で自己を他者と差別化すること”が、
カッコ良さと関係ありそうです。
これは、経済学でいうところの“価値の創造・希少価値”と同じ意味合いのようです。
簡単に言うならば
「人と同じ事をするな、違うことをしろ」(石津謙介)ということでしょうか。
それならば、なぜ多くの人は“流行”を追いかけて、流れに乗ろうとするのでしょうか?
流行の集団の中に入ってしまったら、結局は他人と同じことになってしまい、目立たなくなってしまうのではありませんか?
それはカッコ良さの“矛盾”ではないですか?
すべての勉強はマネから始まるとは言え、若者だけで無く、いい大人までもが流行に乗って。CONFORMITYは日本人の国民性なのでしょうか?(確かに“目立たない・控えめ”というカッコ良さも存在しますが)
まあ安直でお手軽なカッコ良さではあります。
ともあれカッコ良さの概念は、法律や学問のように“正誤”や“善悪”で判断できる世界ではなく、“好き嫌い”の感覚の世界のものですから百人百様、人それぞれ自由です。
基本的には人間はどんな格好をするのも自由なのです。
(コンプライアンスの範囲内で)
しかし、人間社会では、他人の事を、服装・態度・言葉使い・持ち物などの外見で判断することが多々あります。
逆に、外見(みため)で人を判断するのは、間違いだ(おかしな外見の人に限って必ず主張する)中身で勝負と言う人もいます。
しかし、人間社会の生活の中では、もともと“衣服は中身を表意するもの”なのです(衣服発生の機能)実例が数多くあるのです。
たとえば新聞では“犯人は労務者風”などと書かれるし、就職試験の面接などやお見合いでも判断に応用されています。人生を生きる上で、この現実を無視する訳にはいかないでしょう。
“外見による判断は間違いだ”と言う人は、社会の常識・不文律・モラル・マナーを知らないことが社会人として問題なのです。
カッコ良い(悪い)を判断するのは、自分自身ではありません。
それを判断するのは、あなたの周りの人達なのです。
ひとりよがりは恥かしい。間違えないでください。
さらに考えてみましょう。
“格好”(style)というものは、服装・態度・言葉使いなどの“外見”のことを言います。
外見(looks)とは、顔、体、服装、身のこなし、持ち物、などに分けることが出来ますが、ここでは特に、“服装に”ついて考えてみましょう。男の衣服の褒め言葉にはいろいろな表現があります。たとえば、ジェントルマン(紳士)、ソフィスティケイテッド(洗練された)、ダンディー(めかし者)、スマート(粋な)、クール(いかす)等々。
これらの言葉は、よく考えてみると“お洒落”というよりは、
“身嗜み”(みだしなみ)の事を表現しているように思えます。
あなたは“お洒落”と“身嗜み”の意味の違いが分かりますか?
お洒落(dress-up)・身なりを飾りたてること。
身嗜み(groom-up)・身なりをきちんと整えること。
芸や知識等を身につけること。
あなたは、どちらが好きですか?
どうやらトラッドな男の装いのポイントは“身嗜み”にありそうです。ここであらためて石津先生のお言葉を記しておきます。
「おしゃれ」と「身だしなみ」は違う。
ファッション雑誌などに振り回されることなく、現在の一般的常識や、社会的な不文律に忠実な人のことを「身だしなみの良い人」と呼ぶ。
反対に、昔からの習慣や常識に反抗して、常に変化、改革を目指し、それを現代的感覚と信じて快感を味わう人のことを「おしゃれな人」と呼ぶらしい。
一般に「おしゃれ」という言葉がどうも誤解されているような気がしてならない。なるべく目立とうとするあまり、次から次へと目まぐるしく変わる流行を追いかけたり、ファッションに対して意識過剰になったりする。これは未熟な若者のすることで、大人のやることではない。
ドレスというのは装うこと。身にまとう服のことではない。
・・・『 男の身だしなみ、うまく教えようか。』
第一歩、人をだましてはならぬ。
「化粧」というのは、うまくカムフラージュしてシワを隠し、年令をいつわり、ゴマ化してしまうことだ。これはまさに詐欺的な行為としかいいようがない。男には許せない卑怯な仕業だ。男の服にもウソ偽りがあってはならぬ。
第二歩、T・P・Oをまもること。
私はやたらぜいたくな話、非日常的なものには興味がない。
たとえば最高級の酒なんて毎日飲み続けるわけにゃいかないんですよ。
僕は日常のものを大切にしたい。
たとえば車。
「最も運転しやすくて、安全で、性能も良くて故障が少ない。スタイルもスマートで値段も手頃、そんなに長距離をぶっ飛ばすわけでもないから型も小さいほうが良い。車庫入れや駐車にも至極便利。そのうえアフタケアもよく、何かあれば電話一本ですぐ飛んで来てくれる。こんな車のことを私は“世界の一流品”と呼ぶ。」
僕の車はホンダ・シビック。
(本田宗一郎さんは石津先生の御友人でした)
つづく
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