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続・青春VAN日記139

ケント社の巻 その1051989年初夏)

89Kent秋冬商品展示受注会>

既に久しく成熟社会と言われ、さらなる豊熟社会へと次世代の新しい消費構造の構築が予想される90年代・・。従来の専門店・百貨店中心型の高級ブランド指向店のみならず、
新たなロープライス商品のユニクロ・青山等の店舗も登場してきた。

この商品が溢れかえり消費者多様化がますます進んでいる時代、
ブランドも広告宣伝も価格も、消費の決め手ではなくなっていった。

「漫然と品揃えをして客を待つ商売ではもう生き残れない」
・・・当社はいったいどうあるべきか。

石津会長のお話

「最近、世の中のものが何から何まで曖昧になってきて、どうにも締りが無いような気がしてならない。着るものを例にとっても、男の服と女の服の差がなくなってきた。

区別がつかないどころか、最初から男女を問わずに着られるような服も多くなってきた。

着ている物では職業すら想像する事が難しくなっている。金持ちとそうでない人との服装の差も無くなってきた。都会と地方の服の差も無くなり、服の国際性も薄れてきている。

そして、冷暖房の発達のせいか、着るもののシーズン性も減った。
つまり、着るものに“旬”が無くなってきた・・と言う事だ。

・・それでは肝心の食べ物の方は、と考えてみると、これもまた悲しいくらいに旬が無い。店先には1年中同じものが並んでいる。・・それは便利な事なのかもしれないが・・、“世の中便利なばっかりじゃ・・ちっとも面白くない!”

当然、食べる方もだんだん旬を食べると言う意識が薄れて来るし、旬を食べる愉しみも忘れがちになってしまう。

四季の自然に恵まれ四季を味わう日本人が、それでいいのか?

食べるものにも、着るものにも、旬のうまさがある。それをめんどくさがっている輩じゃ人生を半分も楽しめやしない。

君達、服の“旬”というものを考えてみなさい・・・。」



私達の考え方は・・、「売りの原点は店頭にあり」である。
“店”とは、単なる商品手渡しだけの場所では無い。
そこは“人々の心の触れ合いのあるサロン”でなければならない。
Men’Shopとは文字通り、人間の“味”を売る場所と考えていた。

そして、店頭で売る服にも、「味」や「旬」があるのである。商品の持つ本来の機能だけではなく、様々な歴史や着こなし等の付加価値をも含めてお客様方にお持ち帰り頂かなければならない。

当社は季節の会話も楽しめる接客でありたい。
魅力ある販売員が、魅力ある商品を扱い、適切な販売をする事が、接客商売の伝統を伝える当社の使命である。
(※買い物の楽しさは、自分の手で商品を見て触って試して販売員と会話する事
でもある。大事な服をネット通販で買う人の気が知れません。~アナログ横田)


私達の商品の味付けは・・・、
     KENT ism
     「Unchangable Goodness
     「良いものは変わらない」
      「商品が自らを語る」
      「永遠の本物志向」・・・でした。


薫風香る5月。ケント社展示会は頑固なまでのテーマを掲げて代官山ヒルサイドプラザにて盛大に開催された。

「高級な事・新しい事・珍しい事だけがファッションでは無い。」
「ファッションにも伝統の味や旬がある。」

VAN精神を受け継ぐ仲間達が創る展示会は、(池田プランニング・イデアコナ・Cカンパニーそして多くの業者さん達)華麗なる時代のトレンドや流行を物ともせず、Kent展示会場にVAN社員達の独自の世界を表現するのでした。

それは、従来の型・色・柄の新提案だけの展示会では無く・・、男の人生の場をフォーマル・オフィス・カジュアル・スポーツと明解にライフスタイル別に大別し、なおかつ“トラッド歳時記”的な “旬” のテーマに基づいた、月別商品投入計画から月別店頭表現方法までの生産・納品・販売のマーチャンダイジングを具体的にビジュアル表現するものでした。


そしてさらには月別商品投入計画に基づく新型オーダーシートや新型スワッチも開発し、手間のかかる受注作業をより簡素化して、営業社員達の商談をも徹底させるものでした。

会場においては、モデルのチャーリー湯谷さんと北上純さんに商談お手伝い・着こなしのモデリング・サービスをして頂き、MC誌、ポパイ誌、エスクァイア誌の協賛協力も頂けた。

そして開祖・石津会長・くろすさんの御来場・お話を頂点とする、万全の進行を演出したのであります。

まさに、元VAN人間達の協力で創り上げたV社・伝統充実のKent大成功の展示会でありました。
(※今回の素晴らしい自画自賛・展示会の記録はすべてビデオ映像で残していたので、
   写真がありませんでした。あしからず。)



<湘南・葉山で食事会>

さて、私自身も頻繁に店頭を訪れ、好調な営業成績を続ける
Kent社でありましたが・・・、店頭が一息つく、ニッパチの8月期。青山Kent Shopの看板嬢である伊藤さんから電話を頂いた。

・・彼女は、私が青山店頭を離れた後も私時代の顧客様達を大切に維持してくれていた。・・・かつてのアルバイト娘も、今や大川店長をさておき“影の店長”を自称する彼女であった。

「横田さん、こんど逗子の葉山で文化人の皆様が集うパーティが開かれるんですけど、私達も顧客様達と親睦を兼ねて参加します。ついては、常連様達が横田店長も呼んでくれと要望されました。

会場は、角田庄右衛門さんの“日影茶屋レストラン・ラ・マ―レ”です。
富士山や江ノ島の美しい夕焼けを見ながらの美味しい料理が待っています。
・・・だから絶対に来て下さいネ!」


“お誘いありがとう!”

葉山と言えば、私にとっても青春の想い出の地である。

子供の頃、家族で行った材木座海岸や一色海岸の“海水浴”。
小学校の修学旅行で行った、江ノ島・鎌倉・葉山の御用邸。
大学生の頃、友人の“スカG”でドライブした逗子・葉山海岸。
V社サイクリング同好会で何度も走った三浦半島・逗子・葉山。
葉山のFM放送局“バナナ”でのゲスト出演。


そして今やウインドサーフィンのメッカの森戸海岸。
・・葉山は私にとっても“想い出の渚”なのである。

まさに夕日に輝く美しい江ノ島の海を眺めながらの食事会でした。本来出会うべくも無く青山Kentで知り会ったトラッド仲間達の、大人たちのWhat’ a Different a Day Madeパーティ。

夕焼けの海上を静かに流れゆく夏雲の如く、極上の楽しい時間がゆったりと流れてゆくのでありました。


想えば、・・かつての御客様だった皆様から声を掛けて頂き、評判のレストランでディナーを御一緒させて頂けるとは・・・、VANヂャケット社とは、なんと素晴しい企業であり、販売とは、なんとありがたい仕事だったのでしょうか!

嗚呼、YOUNGATHEART



いずれも、 葉山・日蔭茶屋にて


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく




“VAN SITE”ZOKU-SEISHUN VAN NIKKI 139
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