続・青春VAN日記22
ヴァンカンパニーの巻 その6(1980年12月)
<第1回青山Kent-Shopクリスマスパーティ>
さて、今秋に改装開店した復活Kent-Shopの初代店長となった私は、
時あたかもニューヨークにPOLO-Shopを開店させたラルフローレンのごとく、充実した毎日を送っていました。
“石津会長・安心立命”の私にはサラリーマン出世欲の興味は全くありませんでした。
私の希望は、“生涯一サービス業”
管理職になるよりも、石津会長の下で・尊敬する先輩方のもとで、大好きなKent-Shopで、大好きな商品とお客様方に囲まれて、毎日恵まれた仕事を続けられる事が、かけがえのない喜びだったのです。
思えば日本のトラッド業界の明日を夢見たあの入社から早10年。
日本のトラッドショップの先駆けである由緒あるこの店を・・・、
日本有数のトラディショナルなお客様達がより集うこの店を・・・、
私自身の手で復活させる事が出来た。
池田キャップが改修してくれた日本で最初の由緒あるKent-Shop。
単なる店と客との関係にはとどまらない“人生の同好の士”の特別顧客名簿も、500名を越えた。
入社以来、夢に見た“私のKent-Shop”を作ることが出来た。
できる事なら私は一生この仕事を続けていたい・・・。
「この素晴らしいお客様方は、Kentの宝です。私達社員は長年の感謝の気持を表わしましょう」と、12月吉日、第一回青山Kent-Shop謝恩クリスマスパーティは新宿京王プラザホテルにおいて開催された。
集まって頂いたボールルームいっぱいの多数のお客様。
石津会長を囲んで、ゲストの小久保編集長、馬場さん、花房さん、・・・、応援のJAZZ・SPOT-Jスペシャルバンドの皆さん。
たくさんのお客様方の顔にあふれる笑顔、そしてまた笑顔。
ああ、10年間頑張ってよかった!
<ユーミンの行く年来る年・出演>
秋も終わりを告げる頃、私達世代の日本ニューミュージック界の女王、松任谷由美事務所さんからご連絡を頂きました。
この年、ユーミンさんは“オールデイズ路線”を打ちだされていた。
「・・・私どもでは、今回、大晦日のフジテレビ年末特番で、
“ユーミンの行く年来る年”を企画しております。
つきましては、局スタジオでの年越しパーティのエキストラ、ならびに四谷イグナチオ大聖堂での新年のミサの映像・・・等に、ぜひ本物のアイビースタイルのビヂュアルが欲しいのですが、VANの皆様にご協力を願えませんでしょうか・・・?
もちろん、クレジットに “協賛ヴァンヂャケット”をうたいます。いかがなものでしょうか・・・?」
再建に意気上がる私達に、無論異議は無かった。
さっそくカンパニー社内や、永遠のVAN社員達、お客様達に声をかけ、100人近い人数が大晦日のフジテレビに集合した。
TV局内では、右を見ても左を見てもあの有名タレントの姿が!
大盛り上がりの、年越しパーティとなったのでありました。
|
|
|
|
" Merry Christmas Yuming IVY Party" with VAN
さて私は、いま、どこにいるのでしょーーか?
|
|
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく
|