続・青春VAN日記70
ケント社の巻 その37(1983年秋)
さて、秋も深まり、営業出張・販売指導・ノベルティ製作・・・、そしてⅤ社員達の結婚式司会、母校ジャズ研リサイタルのOB司会、JAZZSPOT"J"のパーティ司会など、公私ともに忙しい日々を送っている私でしたが、会長におかれては、より御多忙の日々を送られていました。
石津事務所には、連日、“会長詣で”の御客様が訪れ、会長は新たに“ニューアイビー”、“フライデーカジュアル”、“省エネ・ルック”などのコンセプトを次々と発表されるのでした。
(ときたま私ごときが事務所に伺った時にも、接客中でお待ちすること
が多々ありましたが、・・見るともなく目に入ってく御客様の中には、これみよがしに“会長の御高名を自分の商売に利用してやろう”、という姿勢の企業の方々もお見受けし、複雑な気持にさせられる事もありました。)
<1983年Kentクリスマスパーティ>
12月15日、恒例となったKentクリスマスパーティが、赤坂プリンスホテルにおいて盛大に開催された。
旧VAN時代以来の長年の御客様達、再建に御協力頂いた御客様達、そして歴代のKent史に携わって来られた、たくさんの緒先輩の皆様方が御来場くださった。
“Kent PARTY”(くろすとしゆき元Kent部長お話)
「今夜は待ちに待ったパーティです。パーティの嫌いな若者はいないでしょう。皆好きですよね。だって楽しいもの。ひと昔前まではパーティというと大げさなものを考えていたけれど、いまじゃ4~5人のパーティもあればお茶だけのパーティもある。要はセンスの問題、アイディアの勝負なのです。音楽があって、ちょっとした飲み物があればそれでOK。
なんといってもパーティは集まってくる人たちによって、どうにでもなるのだから。音楽も、飲み物も、活発な会話がはずむための小道具なんですから。主役は君です。
そこで大切なのは主役たる君は、当日いったい何を着ていったら良いか、何を着るべきかなのです。
一人だけ違ったカッコというのも何かと具合が悪いもの。かといって“何着てく~”と相談するのもシャクだし、パーティ・ウェアは頭の痛い問題であります。
本格的なパーティならタキシードもさまになるが、仲間同志の気のおけないパーティに一人だけタキシード姿も白けるし、パーティの場所、当日集まる連中の顔ぶれなどをよーく考え、服装を選ばなければならないのです。
皆と足並みを揃えながらも、どこかで差を付けたり、目立ちたい。こんな難しい条件にかなうコーディネイションは、やはり数多くパーティを経験し、センスを磨く以外には考えられない。
さて、Kentが毎年クリスマスに行なっているパーティは、ホテルの広間を使い、バンドも入るゴーカ版。集まるお客様達は、日頃センス自慢のドレッサー。さーすがと感心するコーディネイションばかりです。
それも年を追うごと、回を重ねるごとに着こなし上手な人がふえているようです。
今日の会場には、われこそはというトラッド派のうるさ形が全国から集まりました。今日は私の師匠の石津先生も先輩方もいらっしゃいます。みんなでトラッドパーティを楽しみましょう・・・。」 |
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石津会長、先輩方の御挨拶、小久保編集長の乾杯で始まったパーティは大盛況となりました。
ちなみに、バンドは“新宿の歌姫・安ますみ嬢率いる"J"・スペシャルバンド”、司会は横田でありました・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・つづく
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