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続・青春VAN日記32

ヴァンカンパニーの巻 その1619822月)

<ヴァングループの初社員旅行B>

さて、ロサンゼルスに到着した私達は、市内観光、ショップ見学と寸時を惜しんで飛び回りましたが、日本質実剛健派の私にとっては、メルローズの若者達の過激なパンク姿や、ロデオドライブの高級有名店街で見た高価なお金持ち用ファッションは、あまり好ましい物とは感じられませんでした。庶民の私には無縁の世界でした。


メルローズ・アベニュー辺り


ビバリーヒルズの豪邸街も、一部の成功者達の虚しい“一炊の夢”と映ってしまいました。

黄昏時のハリウッド、グロウマンズ・チャイニーズ・シアターの近辺は、繁華街にも拘らずどこか薄暗く、裏通りには不穏な退廃感があり、ビルの影には不気味な危険な薫りさえ漂っていました。


チャイニーズ・シアター


関東平野ほどもある広さのロス市には、先進米国社会が併せ持つ表裏・貧富・明暗と、あらゆる姿がありました。


しかし、何度来ても期待を裏切らないのはディズニーランド、ユニバーサルスタジオの楽しさであります。

ここでは常に、施設係員の笑顔溢れる接客態度、ゴミ一つない場内、待たせない乗り物、清潔な休憩施設が用意されていた。さらに人間の五感すべてに対応し、飽きさせないアトラクションの数々。

全てにわたっての見事なまでのサービスは本当に勉強になった。
私の体験したアメリカの接客にたずさわる人達は素晴らしかった。空港カウンター、機内、ホテル、レストラン、デパート、ジャズクラブ・・。

日本のサービス業とは接客レベルが明らかに違っていた。
アメリカのサービスは積極的である。どんな場所でもウィットとユーモアに富んだ対応をする、愛想が良い。アンティーク屋さんでもデパートでも、ジャズクラブでも、遊園地でも、・・・接客はお客様を飽きさせない。

(シスコで藤代先生と聞きに行ったキーストンコーナーのJAZZライブ。目の前で聞いた本物のマッコイタイナーとケニ−バレル! 客を喜ばせようと言う気持が演奏に溢れていた。最高だった!)

米国のサービス業には“売りつけよう、買わせよう”ではなく、“お客様を喜ばせよう、楽しませよう” という姿勢を強く感じた。


これこそがサービス業の本質ではないか。

・・・これらの優れたサービス精神は、アメリカ社会や企業の仕組みとも関係が有るのかもしれない。

アメリカン・ドリームの社会は、年功序列や終身雇用ではない。会社でも店頭でもステージでもフィールドでも、激しい競争社会である。この厳しい世界は並大抵の物ではない。

しかもここではピューリタンのフェア精神が必要とされる。コンフォーミティな人まねや、姑息な手段は不可である。
プレステージを得るには、自分独自の技術・スタイルを磨き上げ自分の有能さ・必要性を常に周囲にPRしなければならない。

その鍛えた技術でお客様に誠心誠意サービスする。そしてお客様達は、この高度な技術や格上のサービス行為を受けて喜びや満足を感じた時には、だまってはいない。

心から相手を絶賛し感謝の気持を表現する。その表れの一つが“チップ制度”ではないだろうか。このサービスという用役に大きな価値を生み出すアメリカ社会。親切は無料ではないのだ。

日本業界の飾り物の“表彰制度”とは実用度が違う“チップ制度”。
もし日本においてもチップ制度があったら、売場で鼻をほじくっている店員や、窓口でふんぞり返っているお役人は減るのではないか・・・?


 『 他人を思いやる心のもち方、行動をエレガンスという。』
                       
石津謙介



そして、遊び疲れてダウンタウンのホテルの部屋でくつろいでいる私を、なんとSUDDENLY!訪ねて来た人がいました。

「・・・あれ、俺ってアメリカに親戚や友人がいたかなあ?」ロビーに出てみると、それは我が青山Kent-Shopの誇るアルバイター、早大雄弁会の桑迫君、その人でした。

「横田さん、近所まで来たもんですから、遊びに来ました。」
どうやら彼は、卒業記念旅行でアメリカを一人旅していたようでした。

一体どこで調べたのか、この広いロス市を探し訪ねてくるとは、えらい!それにしてもなんと義理堅い男だ。この男は将来きっと大物になるであろう!感動した私は、思わず彼に“チップ”をあげるのでありました。



因みに、手に持っている大金と思しき紙幣は・・・何と、39ドル !
当時1ドルが278円程度 !
口にくわえているのは・・・アメックス・カード


「さすがは横田店長!この恩は忘れません!」
( リノでスロットルマシンがまぐれ当たりしたお陰でした。その後彼には会ってないけど、大物になったかなあ?)


そして最終コースはハワイでした。それにしても、常夏の島ハワイに、2月のロスの冬服を着たままで降り立った私達の、その姿の場違いな事!


着替えはすべてバゲージの中とはいえ、TPOを提唱する会社の一員としてはアンビリバボーなその姿。歓迎のレイを掛けてくれるワイキキ娘もV社員も、全員で大笑い。

アメリカには夏と冬が同時に存在した。アメリカは実に広かった。

アメリカ本土側からハワイに来て見ると、日本に近づいたというだけでまるで日本に帰ったような気持になる。日本人が多いし日本語は通じるし、いままでの緊張がとけて、まるで熱海に来たような感じがした。


ワイキキ空港は、たくさんの日本人団体客でごった返していた。1週間ばかりアメリカ風俗に馴染んでしまった目で見る日本人の姿は実に面白いものに感じられた。

日本人客達は旗を持ったガイドに引率されて、行儀良く列を作り、一糸乱れぬ団体行動をとっている。全員が同じ免税店に入り、同じ買物をし、同じ紙袋を抱えている。

個人バラバラの行動をしている各国人の中では特に目を引いた。秩序ある集団行動を取る日本人の特性は、果たして素晴らしいことなのかそれとも・・・? とにかく異質に見えた事は間違いない。

これが、世界に名だたる“農協スタイル”か!
日本人が“集団農耕型民族”であることを再認識させられた。



それにしても、何故日本人はあれほどたくさんのお土産を買うのだろう。それも決まって、洋酒にタバコにブランド品。 ああ成金日本!
そんな品々は日本でも売ってるじゃないか。

免税店が安いから、という低価格の理由で高級品を買うのだったら、バーゲン会場のお買物おばちゃんと同じではないか。

それらは庶民の日常生活には適してはいない高級ブランド品です。
そんな物を手にするのは、他人に対する見栄と外聞の偽りの世界ではありませんか?それに、めったにない海外旅行を楽しむ貴重な時間を、土産買物に費やすなんて、なんともったいない。

モノよりも外国の景色や人間や自然をもっと味わったら良いのに。


 『 お土産とは自分の旅の記念物。人にあげるものじゃない。』
                       
石津謙介



・・・去年、石津会長が林田先生・穂積先生・花房さん・宮川常務とナンタケット・ケープコッド・アイビー各大学に旅行されましたが、帰ってこられてから、私はお土産を頂きました。

それは、かつてのVANキャンペーンの米国東部にまつわるお土産話。
それと現地ホテルの朝食に出た小さなジャムの空き瓶を利用して入れた会長自ら採取した“ナンタケット海岸の砂と貝殻”でした・・・。

今までで、一番おしゃれなお土産でありました。
(その後、何度か会長と海外旅行をご一緒させて頂きましたが、メンバーで免税店に行く人はいませんでした。)


さてワイキキにおいて、今までアカデミックだったVAN“研修旅行”はすっかり緊張がとけ“慰安旅行”と化すのでありました。

・・・アメリカ本土の公衆マナーにおいては、公共の場、公衆の中で、ウィスキーなどアルコール類を手にする事はもっての外の行動でした。

美しい大自然の環境の中では飲食も喫煙も禁止でした。
(西インド諸島原住民の喫煙習慣を欧米に持ち込んだのは、ドレイクや コロンブスなのに、広めておいて禁止とは勝手なもんだ!)

ましてや、昼日中バスや電車の中で酒を飲むなど、非常識どころかアルコール中毒者とみなされる犯罪的行為であり、マナー感覚の異なる日本サラリーマンには不慣れなことでした。


わがV社の“うわばみ社員”の方はさぞ辛かったことでしょう。

“景色の良い所でちょっと一杯・一服” が出来なかったのですから。


それが、さすがにハワイ県では、日本式 “屋形船宴会スタイル”が存在した?のでありました。


・・・最終日のワイキキ“サンセット・クルーズ”では、美しい海と夕日を見ながら、しかもワイキキ娘のサービスでマイタイ・ブルーハワイ・チチ・その他アルコールが飲み放題!



ダイヤモンドヘッドを眺めながら、物思いにふける・・・???  Y氏


たった1週間の海外生活であっても、日本が近づいた事だけで、すっかり緊張が溶け、くつろぐ日本サラリーマンの姿でありました。

夕日が赤く輝く前から、既に真っ赤に染まった土田さん、伊藤さん!“アローハ”の声が連呼する潮風の心地良いデッキには、すっかり日焼けした早川社長・石川部長・君塚さん・堀内さん・クニオちゃん・大川君・中本ご夫婦・持丸嬢・横山女傑達の顔。


サンセット・クルーズ風景
左、通称クリスマス・ツリーと呼ばれる、オアフ島斜面の住宅群
右、船内のたこ部屋??? 否、宴会場


インターナショナル・マーケットプレイス内のレストランにて、
1980年代は同じところにTrader Vic'sもありました。



全員の満面の笑顔の中、社員研修旅行は無事終了するのでした。




移動の飛行機の中でなにやら読書中の
石津会長。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく

        










“VAN SITE”ZOKU-SEISHUN VAN NIKKI 32
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